12/12医療安全講習会を実施しました2023/12/20
◆NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査について)
みらいウィメンズクリニックでは現在NIPT検査の認証連携施設となるべく準備を進めており、2024年4月よりNIPT検査開始予定です。
NIPT検査は出生前検査の一つで妊婦さんから血液を採取し、血液中を浮遊している胎児由来のDNA断片を分析することでダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーの3つの染色体疾患かどうかを検査する検査です。妊娠10週前後より検査可能です。ただしNIPT検査は確定診断ではありませんので、確定診断には羊水検査などを要します。
当院でこれまでおこなってきたクアトロ検査に比べると、より早い時期から検査できること、陽性的中率(検査結果が陽性だった際に実際に赤ちゃんがその疾患に罹患している確率)が高いことが特徴です。
今回の研修会では杉山医師より職員にNIPT検査についての説明、実際の検査の流れについての説明がありました。職員も研修を受けて、出生前検査を希望する患者様に寄り添ったケアをできるようにするなど、今後の課題について話し合うことができました。
◆安全な無痛分娩の実施に向けて 第8回
当院で実施した無痛分娩のうち令和5年6月~11月の分娩をふり返りました。
この無痛の勉強会は「厚生労働省から安全な無痛分娩の構築に対する提言」を受けて2018年から実施しております。
まず、助産師より、無痛分娩を実施した妊婦さんが吸引分娩や鉗子分娩となった分娩の件数と、無痛を実施せずに経腟分娩をした方で吸引分娩や鉗子分娩となった割合などを比べました。無痛分娩になると赤ちゃんの回旋(赤ちゃんはゆっくりと回転しながら生まれてきます)が弱くなることが今回も提示され、その時の分娩への対応などを検討しました。当院では内診の他にハンディタイプの超音波装置で赤ちゃんの状況を把握しながら、より安全なお産になるよう努めております。
そして、医師より無痛分娩についての説明がありました。分娩の基本的なことを確認しつつ、無痛分娩を実施した時の赤ちゃんの動きについての説明がありました。あらかじめ赤ちゃんの頭の方向を確認しながらその後の分娩がどのように進んでいくかの予測などを提示がありました。また、回旋異常が発生した時に使用されるキーラン鉗子の使用についてのデータ解析の説明がありました。回旋異常が発生した場合にも機械分娩(吸引・鉗子分娩)を効果的に使用することで帝王切開を回避できることが示されました。
お互いの手技についての説明や情報をこのような時間を設けて共有することで、より安全なお産ができます。一人ひとりの知識とスキルの向上のためにも今後もこの無痛の勉強会を続けていく予定です。
◆令和5年度 新興感染症等発生想定訓練 に参加
11月24日 東邦大学医療センター佐倉病院で開催された感染症が発生したと想定しての訓練に当クリニックより2名(助産師・看護師)参加いたしました。
この訓練は地域の医療機関が連携として感染症対策に臨むために日本医科大学千葉北総病院と東邦大学医療センター佐倉病院が中心となって、感染対策についての研修を実施しているものです。2か月に1回開催されており、この度は実地での訓練となりました。
感染予防のための手洗いのチェック、患者様の誘導の仕方、清潔なエリアと不潔なエリアの分け方などを他の医療機関の方と相談しながら体験致しました。
地域の内科や小児科の先生方と一緒になって実施できたことが、普段当クリニックの患者様がお世話になっている先生方でもあるので、交流が出来て有意義でした。
かかりつけの妊娠中の患者様が発熱した場合は当クリニックで出来る対応をしていきたいと考えております。このような機会を利用しながら、変化していく状況により柔軟に対応できるよう努力していきます。