パワープレート(骨盤ケア)

加速度トレーニング

妊娠から分娩までの過程で、女性の体は大きく変化します。特に妊娠子宮を支える骨盤や骨盤底筋群は、徐々に大きくなる妊娠子宮の重みやホルモンの影響で緩んできます。また分娩時には軟産道や骨産道の開大に伴い、それ らの緩みは更に大きくなります。産後は約6週間の間に、 妊娠に伴うエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモン の影響はなくなり、骨盤を形成する腸骨・恥骨・寛骨・仙骨などの骨を結ぶ軟骨や、骨盤骨盤内臓器を支える骨盤底筋群も硬く元の状態に戻っていきます。しかし中にはその復帰が遅れ、完全に元の状態に戻れない方もおり、産後の腰痛や恥骨痛、尿漏れの原因となります。みらい助産院では骨盤ケア外来を設け、骨盤底節体操や骨盤ベルト装着の指導、マッサージやストレッチの施術に加え、2015年6月の助産院開院後から加速度トレーニングによる骨盤ケアも開始しました。

重力加速度を増幅させた状態でトレーニング
加速度トレーニングとは、 上下・左右・前後方向の振動 (3次元振動)を起こす振動マシンのプレート(盤面)の上に乗って行うトレーニングのことです。その振動は非常に微細であり、周波数(1秒間に振動する回数)は30〜50Hz(へルツ)、振幅は2〜8mmとなっております。頭や体の各種臓器が持つ固有振動(5〜20Hz)より高周波、 小振幅のため頭や臓器の共鳴 (固有振動数と等しい振動を外部から加えたとき、振幅が増大すること)やそれに伴う不快感がありません。

加速度トレーニングの特徴は、振動により重力加速度を増幅させた状態でトレーニ ングを行うことにあります。 身体を振動マシンのプレートに乗せ、プレートが高速振動すると、身体は微細ながら高速で加速、身体にかかる力が 増幅された状態が創り出せるのです。1960年代、当時のソビエト連邦の、宇宙飛行士の無重力状態における筋力や骨密度の低下を防ぐ目的で開発されました。その後90年代にオランダで、オリンピック選手の反射神経筋の活性化 に活用されるようになり、「加速度トレーニング」として提唱されるようになりました。

加速度トレーニングが産後ケアに有用と考えられるのは、筋力の強化に加え、修復・ 再生の効果にもあります。
・アンチエイジングホルモンといわれる成長ホルモンやテストステロンの分泌促進は、筋力の強化と相まって基礎代謝を増大させ減量効果をもたらします。
・妊娠・分娩で傷んだ筋線維に刺激が加わり、修復が促されます。
・産後は妊娠初期と比較して約4%程度骨密度が減少しますが、加速度トレーニングは骨代謝を促進し骨密度を増やします。
・ 脳内ホルモンであるセロトニンの増加は抑うつ症状の改善に役立ちます。加速度トレーニングはそのセロトニンレベルを増加させ、一方でストレスホルモンといわれるコルチゾールの分泌を抑制します。

これらの効果はマタニティ・ブルーや産後うつへの効果が期待されます。また血液循環やリンパ還流を増加させることで浮腫の改善にも役立ちます。

このように加速度トレー ニングは新しいトレーニング方法であり、その有用性に関する論文が多数報告されて いますが、そのトレーニングシステムは発展段階にあります 。

みらい助産院では、医師、 看護師、助産師、事務職4名の加速度トレーニングインストラクターチームにより、産 後ケアに特化した系統的なトレーニング方法の開発に取り組んでおります。

パワープレート療法

産後の骨盤の乱れや緩みを骨盤底筋を正しく鍛えることにより調整していきます。また加齢による筋力の低下で起きる尿漏れ、腰痛などのトラブルにも効果的です。
1秒間に30回、前後・左右・上下の3方向に振動させるマシン(パワープレート)に乗ると筋肉は安定を保つために、その振動に反する動きをします。これによりパワープレートの台に乗るだけで、実際に動いて得るより大きな運動量を得ることができます。ストレッチ運動、マッサージ運動、バランス運動、身体の中心に働きかけるコア運動を混ぜて行いますので、筋力を鍛えると同時に血行も改善され肩こりや足のむくみなどにも効果的です。短い時間で、膝や腰への負担を減らして行えます。

1回30分、予約は電話で受付まで。

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